
自己PRと長所の違いとは?効果的な伝え方と企業が質問する理由
履歴書の自己PR欄は、採用担当者に自分の魅力を伝える大切な項目です。しかし、いざ取り組んでみると「何を書けばいいのか分からない」と悩む人もいるのではないでしょうか。
本記事では、自己PRに使える強みについて、強みの一覧表や履歴書に書く例文をまとめました。採用担当者が好印象を持つ自己PRの構成についても解説しています。
ここでは、自己PRでよく使われる強みを一覧表としてまとめました。
すぐに自分の中で思い当たる強みが見つからない場合は、表を参考に強みを探してみましょう。
これらの強みを履歴書にどう書くかは、この後のセクション「自己PR欄に書く実際の例文20選」で解説します。
自己PRする強み | 詳細 |
---|---|
営業や人との関係性を作るのが得意 | |
決めたことを続けられる | |
粘り強さややり切る力 | |
チームプレイが得意 | |
慌てずに対応できる | |
人を引っ張る力がある | |
自分に自信がある | |
自分から行動できる | |
新しいアイデアや視点を出せる | |
他人の意見を受け入れる | |
自己成長に熱心 | |
結果を出すことに熱意がある | |
段取りが上手 | |
問題の原因や改善策を出せる | |
細かいミスに気づける | |
人の話を聞き出せる | |
粘り強さがある | |
パフォーマンスが安定している | |
雰囲気を前向きに明るくできる | |
新しいことをすぐ取り入れられる |
ここでは、実際に自己PR欄に書くことを想定した強みについての例文を、先ほどの一覧表に沿って紹介します。
自分の強みと近い例文を、自己PRの記入時の参考にしてください。
私の強みはコミュニケーション能力です。
相手の立場で考えることで適切に対応し信頼関係を築くことができます。
前職では顧客のニーズを的確に把握し、営業にて個々の状況に合わせた提案を行うことで、大口顧客との契約を獲得し年間売上目標の120%を達成しました。丁寧なヒアリングや迅速なフォローアップを心がけ、相手に安心感を与えることで成果を上げることができました。
貴社に入社した際にも、このコミュニケーション能力を活かして顧客との関係を築き、より効果的な営業活動に貢献したいと考えています。
私の強みは継続力です。
一度決めたことは最後までやり抜く姿勢を大切にしています。
前職では、新規顧客開拓のプロジェクトに参加し、当初は成果が出ず苦労しましたが、目標を達成するために粘り強く取り組みました。毎日顧客との接点を増やすためのアプローチ方法を工夫し、フィードバックを基に改善を続けた結果、半年後には新規契約件数が目標の150%を達成しました。
この経験から、困難な状況でも諦めずに前進し続けることの重要性を学べたと考えています。
貴社においても、この継続力を活かし、長期的な視点で成果を上げるために貢献します。
私の強みは、仕事に対しての責任感です。
前職の事務職では、カスタマーサポートとして顧客からの問い合わせやトラブル対応を任されていました。
お客様が本当に困っていることが電話で確認できたため、私自身もトラブルの原因追及に参加して、関連部署と連携して、その日のうちに問題が解決したことを顧客に伝達することができました。
結果として、顧客から「○○さんの丁寧な対応に感謝している」というフィードバックをいただき、信頼関係を築くことにつながっています。
御社でも、自身の仕事に対して責任感をもって仕事をしていきたいと考えています。
私の強みは協調性です。
チームプレイを大切にし、周囲と連携しながら成果を出すことが得意です。
大学時代に参加した学園祭実行委員会では、50人以上のメンバーと意見を調整しながら300以上の出店者との交渉を担当しました。
多様な意見がある中、全員が同じ目標に向かって協力できるよう、積極的にコミュニケーションを図った結果、前年比20%増の来場者数を達成することができました。
この時の経験から協調性の重要さを学び、さまざまな環境でもまずはコミュニケーションを図るようにしています。
入社後も、協調性を活かしてチームの一員として円滑なコミュニケーションを図り、プロジェクトの成功に貢献していきたいと考えています。
私の強みは柔軟性です。
予期せぬ事態や変化があっても慌てずに対応し、最適な解決策を見つけることが得意です。
前職では、重要な商談直前に顧客の要望が急に変更されたことがありました。
すでに準備していた提案内容を一部見直す必要が出てしまいましたが、新たなニーズに沿った提案を即座に作成した結果、商談は成功し契約を獲得できました。
この経験から、変化に対応する柔軟さを常に持ち続けることを大切にしています。
貴社においても、柔軟な対応力を活かし、変化する状況に迅速に対応しながら、チームや顧客にとって最適な結果を追求していきたいと考えています。
私の強みはリーダーシップです。
チームを引っ張り、全員が力を発揮できるようサポートすることが得意です。
前職では、新製品の発売プロジェクトでリーダーを務めました。チームは未経験者が多く、当初は業務が円滑に進みませんでしたが、私はメンバー一人ひとりと面談を行うことで課題や不安を共有し、適切な役割を再設定しました。
また、進捗状況をこまめに確認し、問題があればすぐに対応することを意識したのが良かったです。
結果として、プロジェクトは無事成功し、予定よりも1ヶ月早く新製品を市場に投入することができました。
貴社においても、このリーダーシップを活かし、チームをまとめ全員で成果を上げるために貢献したいと考えています。
私の強みはチャレンジ精神です。
新しいことに積極的に取り組み、自分の可能性を信じて行動する力があります。
前職では、新規市場開拓のプロジェクトに参加し、未知の分野で多くの課題に直面しました。しかし、自分に自信を持ち、困難に対しても臆せず挑戦し続けた結果、プロジェクトは成功し、チームとして新たな市場での契約を獲得しました。
この経験から、未知の領域でも果敢に挑戦することで結果につながることを実感しています。
貴社においても、このチャレンジ精神を活かし、常に新しい目標に向かって自信を持って取り組み、より大きな成果を上げるために貢献していきたいと考えています。
私の強みは主体性です。
自分から積極的に行動し、問題解決に向けて動ける力があります。
前職では、部門間の調整がうまくいかず、プロジェクトの進行が遅れていたことがありました。
それまで調整役としては動いていなかったのですが、自ら進んで各部門の意見をまとめ、スケジュールを再調整した結果、プロジェクトはスムーズに進行しはじめ、予定通りに完了させることができました。
この経験から、自発的に行動することが成果につながると実感しています。
貴社で仕事をする際にもこの主体性を活かし、積極的に課題に取り組み、チームやプロジェクトの成功に貢献していきたいと考えています。
私の強みは発想力です。
新しいアイデアや視点を提案し、チームに新しい風を吹き込むことが得意です。
前職では、既存の商品プロモーションの効果が伸び悩んでいたため、当時は取り入れていなかった新たなターゲット層に向けたSNSキャンペーンを提案しました。
従来の手法から脱却し、若年層に向けたコンテンツを企画した結果、キャンペーン開始から3ヶ月で売り上げが150%増加し、SNSでのフォロワー数も2000人増加しました。
この時の経験が、私の発想力の自信となっています。
貴社においても、この発想力を活かし、数字で裏付けられる結果を出しながら、さらなる成長に貢献したいと考えています。
私の強みは素直さです。
自分の考えに固執せず、他人の意見やアドバイスを素直に受け入れることで、成長を続けることを常に意識しています。
前職でも、わからないことがあればすぐに上司に相談するようにしていました。
営業を担当していた際、上司の助言に従い、顧客へのヒアリングをより丁寧に行い提案の幅を広げた結果、契約率が30%向上した経験もあります。
この時、他人の意見を柔軟に取り入れることで成果が生まれると改めて実感しました。
貴社で仕事をする際にも、素直に周囲の意見を受け入れながら、自分自身の成長と会社への貢献を追求していきたいと考えています。
私の強みは向上心です。
常に自己成長に熱心で、新しいスキルや知識を積極的に学び続け、成果につなげることができます。
前職では、営業職としてのスキル向上を目指し、自主的にマーケティングやデータ分析の研修を受けました。
その結果、顧客ニーズをより的確に把握できるようになり、顧客の購買データを詳細に分析することで提案の精度が上がり、契約率が20%アップしました。
このように、現状に満足せず常に新しいチャレンジを通じて成長を追求する姿勢が成果に直結することを実感しています。
貴社においてもこの向上心を活かし、日々新たな知識を吸収しながら、自らの成長を通じて会社の発展に貢献していきたいと考えています。
私の強みは負けず嫌いな性格です。
結果を出すことに強い熱意があり、困難な状況でも諦めずに目標達成に向けて努力し続けます。
前職では、厳しい競争環境の中で営業成績が伸び悩む時期がありましたが、その状況に燃え、自らのアプローチ方法を徹底的に見直しました。
顧客との信頼関係を強化するために頻繁にコミュニケーションを取り、提案内容を改善した結果、3ヶ月後には成績が部署トップとなり、売り上げを前年比150%まで伸ばすことができました。
強みである負けず嫌いな性格が、この結果につながったと実感しています。
貴社においても、この負けず嫌いな性格を活かし、どんな困難にも挑戦し必ず結果を出すことで貢献していきたいと考えています。
私の強みは計画性です。
段取りをしっかり立て、効率よく物事を進めることが得意です。
前職では、進捗が遅れている、大型プロジェクトの進行を担当したことがありました。
私がやったことは、全体の流れの把握とタスクの管理です。
優先順位を明確にしてタスクを細かく分割し、進捗を常に確認しながら調整を行いました。
その結果、プロジェクトは遅れを取り戻し、予定通りに完了できました。
この経験から、計画性がいかに成果に直結するかを実感しています。
貴社で仕事をする際にもこの計画性を活かし、効率的かつ確実にプロジェクトを進め、チームや顧客の期待に応える成果を上げていきたいと考えています。
私の強みは分析力です。
問題の原因を的確に究明し、改善策を提案することが得意です。
前職では、売り上げが伸び悩んでいたプロジェクトにおいて、顧客の購買行動を詳細に調査し、特定の商品に対するプロモーションが不十分であることを突き止めました。
データをもとにターゲット層に合わせた新たな広告戦略を提案したところ、売り上げは2ヶ月で20%増加し、顧客満足度も向上しました。
この経験から、問題を分析し改善する力が成果につながることを実感しています。
貴社においても、この分析力を活かし、問題の原因を見極め、的確な改善策を提案して貢献したいと考えています。
私の強みは慎重さです。
業務において細かいミスに気づく力があり、どのようなことにも正確性を重視して取り組んでいます。
前職では、顧客への重要な契約書の作成を担当していました。
細部まで徹底的に確認し、誤字脱字や数値の誤りを未然に防ぐことで、ミスによるトラブルは一度も起こしたことはありません。
この慎重さが評価され、その後は他のメンバーの書類チェックも任され、プロジェクト全体の精度向上に貢献しました。
貴社においてもこの慎重さを活かし、細部にまで気を配りながら正確な業務遂行に努め、品質向上に貢献していきたいと考えています。
私の強みは傾聴力です。
相手の話に耳を傾け、しっかりと理解した上で的確な対応ができることが得意です。
前職では、顧客のニーズを引き出すためのヒアリングを重視し、相手が本当に求めていることを引き出すことを意識していました。
商談の際に顧客の話を深く聞き出すことで、表面的には見えなかった潜在的な課題を発見し、それに基づいた提案を行った結果、契約に至ることが多かったです。
貴社で仕事をする際も、この傾聴力を活かし、顧客やチームの声に耳を傾け、信頼関係を築きながら営業として成果に貢献したいと考えています。
私の強みは努力家であり、粘り強く目標に向かって取り組む姿勢があることです。
どんなに困難な状況でも諦めず、結果を出すまで努力を続けることができます。
前職では、目標達成が難しい大口顧客の契約を目指し、何度も商談を重ねた経験があります。
当初は契約に至らなかったものの、継続的な提案と顧客との信頼関係を築くことで、最終的に契約を獲得し、売り上げ目標の120%を達成しました。
この粘り強さが結果に結びついた経験は、私にとって大きな自信となっています。
貴社で仕事をする際にも、この粘り強さを活かし、どんな困難な状況でも最後まで諦めずに取り組み、目標達成に貢献したいと考えています。
私の強みは体力です。
どんなに忙しい状況でも体力を維持し、安定したパフォーマンスを発揮できることに自信があります。
前職では、繁忙期に毎日10時間以上の長時間勤務が続く中でも集中力を切らさず、ミスなく業務を遂行したことがあります。
タイトなスケジュールの中で顧客訪問や商談をこなす際も、常に明るくエネルギッシュな対応を心がけた結果、多くの顧客から信頼を得ることができました。
今までの業務経験から、自分が体力に強みがあるのだと実感しています。
貴社においても、この体力を活かし、忙しい時期や突発的な対応が求められる場面でも安定したパフォーマンスを提供し、組織の目標達成に貢献したいと考えています。
私の強みはポジティブな姿勢です。
常に前向きに物事を捉え、周囲の雰囲気を明るくすることが得意です。
前職では、プロジェクトの進行が遅れ、チーム全体に不安が広がっていた時期がありました。
その際、私は積極的にメンバーとのコミュニケーションを取り、問題点を共有し、解決策をみんなで考える場を設け、自ら進んで困難なタスクに取り組みました。
他のメンバーをサポートすることで「一緒に乗り越えよう」という前向きな空気を作りたかったからです。
その結果、チーム全体の士気が向上し、最終的にプロジェクトを予定通りに完了させることができました。
貴社でも、このポジティブな姿勢を活かし、周囲を明るくしながら前向きな雰囲気を作り、チーム全体がより高い目標に向かって進める環境づくりに貢献したいと考えています。
私の強みは器用さです。
新しいことを学ぶのが早く、すぐに実践に活かせるため、どんな環境でも柔軟に対応できます。
前職では、担当業務に加えて急遽デジタルマーケティングの知識が必要となった際、独学でツールの操作方法やデータ分析の基礎を短期間で習得しました。
その結果、効果的な広告キャンペーンを企画・運営し、サイト訪問者数を2ヶ月で150%増加させることができました。
このように、新しいスキルや知識を迅速に身につけ、即戦力として貢献できる点が私の強みです。
貴社で仕事をする際にも、この器用さを活かし、新しい業務やチャレンジにも積極的に取り組み、成果を出すことで組織に貢献したいと考えています。
自己PRとは、「自分のことを採用したほうがいいですよ!」と採用担当者にアピールすることです。
そのためには、自分の強みがどのように仕事で活かせるかを具体的に伝えることが大切です。
職務経験がある人は、仕事での成果や、獲得した専門知識などの実務経験やスキルを中心にアピールします。
職務経験がない人は、学生時代の経験やコミュニケーション能力、向上心といった自身の内面的な強みをアピールしましょう。
自己PRについてさらに詳しい解説は、下記の記事でまとめています。
採用担当者が好印象を持つ自己PRには共通点があり、図のような3つのステップで構成されています。
ここからは自己PRの構成について詳しく解説していきます。
まずは具体的な強みを一言で伝えましょう。
最初に自分の強みが何かという結論から伝えることで、採用担当者に「◯◯をPRしたいのだな」と伝わりやすくなります。
そして、強みは抽象的な表現をするのではなく、具体的に説明しましょう。
例えば「リーダーシップがある」ではなく、「チームを目標達成に導く能力がある」と伝えることで、実際にどのような場面で強みが発揮されるかをイメージしやすくなります。
また、伝える強みはひとつに決めましょう。
多くの強みがあるという方もいるかもしれませんが、複数の強みを伝えようとしても内容がぼやけて、印象が薄くなってしまう可能性があります。
強みを伝えた後は、その強みの根拠となるエピソードを伝えましょう。
この時、エピソードはできるだけ具体的に伝えられるといいです。
「最終的に20%のコスト削減に成功した」といった、より具体的な数字や実績を盛り込むと強みを仕事で活かせるイメージがつきやすくなります。
エピソードは成功談だけではなく、困難を乗り越えた経験や失敗から学んだ教訓などでも問題ありません。
失敗事例から学んだことを書くことで、自身の成長過程や問題に対する姿勢を伝えることができます。
最後に、応募先の企業に入社した場合、その強みをどのように活かすかを伝えましょう。
採用担当者が見ているのは「応募者が会社で活躍できるかどうか」です。
採用担当者に「この人が入社したら活躍してくれそう」というイメージを持ってもらうことができれば、一気に採用へ近づきます。
大切なのは「応募先企業が求めている能力やスキル、を自分が持っている」とアピールすることです。
そのためには、企業の求める人物像と自分の強みを明確に把握しておく必要があります。
事前の企業研究と自己分析をしっかり行っておきましょう。
この記事では、履歴書の自己PR欄の上手な書き方について解説しました。
履歴書の自己PR欄は、採用担当者にあなたの強みをアピールできる大切な項目です。
本記事の例文や書き方を参考にして、自分の強みを最大限伝えられる自己PRを書きましょう。