2015年4月改正の子ども・子育て支援新制度について、アンケートを実施しました。
今回のアンケート結果から出産後の女性の就業意欲は高いものの、預け先がない、理解がある職場がないなど実際の環境が女性を働きにくくしている事。また、子ども・子育て支援新制度に関しては自治体が積極的に活動し始めたことに対する好意的な見方はあるものの、待機児童の解消、子どもの急病に優しい会社、社会の理解などもっと身近なところでの変革を望んでいる女性が多いことが分かりました。
2015年4月からスタートした「子ども・子育て支援新制度」について理解が深まることで、「子供を預けやすくなるのでは」「これまでには選択しづらかった働き方ができるのでは」という期待感が膨らみ、今後の就業意欲や働くことへの興味・関心も更に増加すると思われます。
今現在、専業主婦である女性が「復職」の一歩を踏み出すためには、「職場での理解」「夫の協力」を必要としています。そして、何よりも、女性たちは「育児」と「働くこと」を両立・選択できる社会になることを願っています。
このアンケートの回答者は、「45歳以下・お子さまが小学校3年生以下」で、以前に、パートタイム、もしくは、フルタイムの仕事経験がある方である。その年齢の分布(図1)は、20代後半~30代後半が、大部分を占めている。
その居住地(表1)は、関東・中部・関西などの大都市圏が多くなっているが、おおよそ、偏りなく分布しているものと言える。
また、回答者の末子の年齢(図2)は、妊娠中を含め、小学校入学前が80%を占めている。
専業主婦になる前の職業(図3)は、正社員が40%を占め、最も多くなっている。
■対象者数:100名
今後の就業の意思に関しては「ある」と回答した人が最も多く80%以上、残りは「どちらとも言えない」20%で、「ない」という方は0という結果でした。
働きたい理由としては「子供の教育費や老後の資金」、「夫の収入だけでは貯金ができない」など自分の小遣い稼ぎなど経済面での不安を上げる方が最も多く見られました。一方で、「子育てでは得られない達成感を味わいたい」、「家に入ると視野が狭くなるので社会に出て自分の幅を広げたい」、「社会とのつながりを持ちたい」、「子育て以外のやりがいが欲しい」、「スキルを活かしたい」など子育てだけでは味わうことのできない達成感を求めた自己実現をあげている方が多かったのも特徴です。
また「どちらとも言えない」の回答理由には「子供と一緒にいたくて仕事を辞めたので働きたい気持ちと子供と離れることに対する葛藤がある」「現状の制度では、子供を預けるのが難しい」「働きたくても待機児童が400人以上いて現実的に無理」等、希望と現実が合致しないことに対する悩みがありました。
- ・これから先子どもの教育費などにもお金がかかってくることに加え、妊娠、出産、育児の期間に自分の周囲での世界や自分の視野がとても狭くなりがちで、社会から孤立していると感じたので、また仕事に就きたいと思った。(30代前半/子ども3歳未満)
- ・勿論子育てもしっかりした上での話ですが、やはり以前の様に、社会から・周りの人から必要とされたいという気持ちが強くて、就職して沢山の人と関わりあって社会に貢献したいからです。今は、お金のためではないです。(20代後半/子ども1歳未満)
- ・正社員時代に、育児に比重を置いて仕事をしているつもりでした。
しかし、離職して専業主婦になってみると、子どもの躾の至らないところ、学業が思っていたよりもできていないことに気付きました。(30代 後半/子ども9歳未満)
復職後の働き方については、「子供との時間を持ちたい」「家事・育児も疎かにしたくない」ために、「短時間勤務」「勤務地固定」を理想としており、働くことによって、金銭的に不利益にならないように「扶養控除内」「交通費別途支給」という収入よりは無理なく働ける環境に重点を置いている方が多いことも重要視されていました。
復職後のサポートに関しては、幼稚園・保育園、ファミリーサポート、学童保育など公共制度の利用しようと考えている場合と、夫や祖父母など家族の協力という回答が多くありました。また、「入園の競争率が高い・料金が高い」「夏休みなどの長期休みの預かりがない」ために、復職を迷うという回答もありました。
復職するにあたっての不安や心配な点は、「子供の病気や学校行事で欠勤して、職場に迷惑をかけるのではないか」「子供の預け先を確保できるか」「家事・育児との両立ができるか」「前職からのブランクがあるが大丈夫か」などの周囲への配慮からくる不安要素が多いことがわかります。
- ・復職を考えてはいますが、始めたいと思っている時期はまだ子供達も幼稚園や小学生なので、毎日負担や寂しい思いをさせるのもかわいそうだし 、大事な成長期をしっかり見届けたいと言う私の思いもあり、週2.3回ほどのパートが適度かなと考えました。(30代後半/子ども3歳未満)
- ・できればフルタイムの正社員を希望としていますが会社に迷惑をかけてしまう恐れもあるので、そうなるとパートで時間を短めで働くのが現実的なのかなと思っています。(40代前半/子ども9歳未満)
- ・正社員の賞与には大変魅力を感じるものの、子供を一番に考えて家族のバランスをとりたいので、パートや契約社員などの残業のない仕事を考えている。就業時間が長く、休日が平日のみの主人でもあるので、正社員で働くことは難しい。(20代後半/子ども3歳未満)
復職後の働き方については、「子供との時間を持ちたい」「家事・育児も疎かにしたくない」ために、「短時間勤務」「勤務地固定」を理想としており、働くことによって、金銭的に不利益にならないように「扶養控除内」「交通費別途支給」という収入よりは無理なく働ける環境に重点を置いている方が多いことも重要視されていました。
復職後のサポートに関しては、幼稚園・保育園、ファミリーサポート、学童保育など公共制度の利用しようと考えている場合と、夫や祖父母など家族の協力という回答が多くありました。また、「入園の競争率が高い・料金が高い」「夏休みなどの長期休みの預かりがない」ために、復職を迷うという回答もありました。
復職するにあたっての不安や心配な点は、「子供の病気や学校行事で欠勤して、職場に迷惑をかけるのではないか」「子供の預け先を確保できるか」「家事・育児との両立ができるか」「前職からのブランクがあるが大丈夫か」などの周囲への配慮からくる不安要素が多いことがわかります。
- ・私が働いていた時点よりは、子育てに対する社会の理解がすすんでいると感じました。また、子育てに対する支援や制度もずっと手厚くなっていると思います。まわりのサポートがたくさんあれば、それだけいろんな人の手を借りて、あずかってもらったり、アドバイスを受けたり、ひとりでかかえこむこともなく、就業できそうだと感じました。(30代前半/子ども3歳未満)
- ・これからこども園が増えていくということは、働こうと思っている私にとっては、とてもよい話でした。現在姉の通っている幼稚園は、今のところこども園になる予定はないとの事で、下の子供も通わせる時にはこども園になっていたらいいなぁと思います。幼稚園の預かり保育はとてもよいのですが、やはり長期の休みになると(夏休みなど)月々の保育料に+うちの幼稚園では1700円かかります。それが20日になると、かなりの出費になります。こども園になると、その費用もかからなくなってくるので、とても助かると思います。※個人差有り(30代後半/子ども3歳未満)
- ・新しく仕事を始める為に一番重要な保育施設の点で私の住んでいる地域は区役所で相談しても今までは求職中は預けるのは難しいという回答ばかりだったので少しでも改善されればと期待したいです。(20代後半/子ども1歳未満)