働き方の選択肢が増え、やりたいことにチャレンジしやすくなったこの時代。「どちらかじゃなくて、どちらも選べる。」そう語るのは、派遣で働きながらシンガーソングライターとして活動するRIKOさん。仕事と夢、バランスのとり方について伺いました。

RIKOさん
大学卒業後、シンガーソングライターとして活動開始。人材系の会社に週4日の時短勤務で働きながら、音楽活動を続け、2019年4月に初のワンマンライブを成功させた。
大学を卒業後、親の反対を押し切
りスタートした音楽への道。

--幼い頃から音楽の道に進もうと考えていたのですか?
小さい頃から音楽が好きで、ピアノを習っていました。部活も吹奏楽部に所属していて、今思えば、音楽中心の生活でした。
大学でも音楽を続けていたんですけど、周りが就活モードの中、私が本当にしたいことってなんだろうと考えたら、やっぱり音楽だったんです。それで、この道に進もうって決めました。
--ご両親の反応はいかがでしたか?
親には、かなり反対されました。でも、私が頑固なのを知っているので、最終的には「自分の人生だから」と認めてもらいました。
そうは言っても、地元の九州から上京してお金もないし、働かないと食べていけないので、アルバイトを始めました。
生活費を稼ぐことで精一杯。やり
たいことができない焦りと葛藤。
--アルバイトはどんなことをしていたんですか?
最初は、洋服が好きだったこともあって、アパレルで働いていました。そのあとは、飲食店でアルバイトもしていたんですけど、かなりキツかったです。
昼と夜で掛け持ちして働いていて、家に帰ってくる頃には疲れきっていて、そのまま寝ちゃうみたいな生活でした。
--ハードな生活...!音楽活動に支障はなかったのですか?
正直、生活費を稼ぐのに精一杯で、全然練習できていませんでした。音楽がしたくて上京したのに、私なにしてるんだろうって悩むことも、当時は多かったです。
時短勤務で、無理なく音楽と両立
できる仕事を見つけた。

--そんな状況から一転、今の音楽中心の生活ができるようになったきっかけは何ですか?
「このままじゃいけない」と思って、新しい仕事を探しはじめたんです。今までは長い時間働き疲れて帰ってきて、結局練習ができないという悪循環で...
だから、時短で働けることと時給が高いこと、週末はライブをするので土日休みということを条件に、ネットで検索して、今の仕事を見つけました。
--現在は、派遣として働かれていますが、雇用形態は気にしていなかったのでしょうか?
特に気にしていませんでした。むしろ派遣の方が時給が高い仕事が多くあるしイイなって感覚でした。実際、飲食店の頃は時給1,000円だったんですけど、今は高い時給をもらえているので時短でも稼げています。
--今のお仕事や働き方について教えてください。
人材系の会社で、採用ホームページ作成のお手伝いをしています。月曜~木曜の週4日働いています。
--事務のお仕事ですが、働きはじめる前に不安はありましたか?
パソコンがあまり得意じゃなくて、スキル面での不安がありました。でも、もともとライブを告知するWebサイト作成に興味があったので、そのことを派遣先の社員さんに伝えたら、「働きながら覚えていこう」と言ってもらえて安心しました。
色々教えてもらって、最近は採用ページのサンプルをつくる仕事が好きです。企業ホームページに雰囲気を合わせながら色や写真を合わせていくのが楽しいです。
念願の初ワンマンライブ成功。働
きながら夢を追いかける。

--今の働き方になってから、生活が変わったなと感じるところはありますか?
音楽に掛けられる時間がすごく増えました。仕事はほぼ残業がなく終わるので、練習をしたり、所属するイベント団体の手伝いをしたり、平日でも割とアクティブに過ごしています。
ライブの回数も増えて、月に3~4回程開催しています。月曜~木曜までの時短勤務なので、金曜に準備をして土曜に京都、日曜に名古屋でライブを開催するなど活動範囲もどんどん広がっています。
--今後の目標などはありますか?
実は、今年の4月に下北沢で初めてのワンマンライブをしたんです。ありがたいことに、多くの方が来てくださり無事成功させることができました。
私自身、働きながら音楽活動をしていて、両立することの大変さや理想と現実のギャップなど、色々な悩みにぶつかり、たくさんの人に支えてもらいました。だから、今度は私が多くの人を応援できるような曲を作れたらと思っています。
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