
「勤怠管理」について
今年4月に改正労働基準法が施行され時間外労働に上限が設けられました。
そのため、勤怠管理の在り方にも変化が出ることが予想されます。
今回は、みなさんの会社ではどんな勤怠管理の方法なのか、勤怠システムの変更希望の有無などをアンケートで聞いてみました!
(有効回答数:1376)
2019年4月に改正される労働基準法について
労働時間は原則として、1日8時間・1週40時間以内とされており、この勤務時間を超える場合は36協定の締結・届出が必要です。36協定の締結を行ったとしても限度基準告示による上限の罰則がなく、また特別条項を設けることで上限なく時間外労働を行うことができました。
しかし、今回の法改正で、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができなくなりました。また、今回の法改正の施行は、大企業へは2019年4月ですが、中小企業への適用は1年猶予され2020年4月となります。
参考:厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html
2019年4月に改正される労働基準法の内容を理解していますか?
今年4月に法改正された労働基準法の内容を「聞いたことがある」のは7割超えとなりました。ですが、「内容も理解している」のは3割程度と、まだまだ周知されていないようです。

- ■聞いたことがあるし、内容も理解している
- ■聞いたことはあるが、内容は理解していない
- ■聞いたことがない
勤怠管理をどのように行っていますか?
勤怠管理の方法を尋ねたところ、「web打刻(PC)」が33%で最多、「紙で管理」27%、「タイムカード」23%と続いています。中には「勤怠を付けていない」5%や、「出勤簿への捺印」「Excel入力」という方法も見られました。
また、勤怠システムを変更する可能性・直近で変更したかでは、「変更の予定を知らない」49%が最多、「変更予定がない」44%と続き、変更された方法としては「タイムカードからweb打刻」という意見が最も多く見られています。

- ■変更予定がある
- ■変更予定があない
- ■直近で変更した
- ■変更の予定を知らない
- ■その他
- 電話連絡からシステムに変更になった。(ちぃさん)
- web打刻からidカードによる打刻に変更になった。(hiloさん)
- 手書きのタイムカードからweb打刻に変更した。(トッキーさん)
- 打刻(PC)するだけのものから、ログインから打刻・就業時間など細かいものになった。(まぁさん)
- web打刻+指紋認証になった。(あきんこさん)
web打刻が最も多い結果となったもののネット社会が進んだ中で紙で管理している会社もあり驚いたわ。勤怠管理の方法も多様化されていて今後も新しい方法が出るかもしれないわね。
勤怠システムの変更を希望しますか?
勤怠システムの変更希望を聞いてみたところ、「希望しない」が73%と圧倒的多数となりました。理由は「不都合・問題がないため」が多く見られました。また、変更を「希望する」では、「手書きからweb打刻」という意見が多く見られました。

- ■希望する
- ■希望しない
- ■その他
- PCログイン打刻の方が終了時刻が管理しやすいと思うので変更してほしい。(ロゼマリアさん)
- 指紋認証の精度が悪いので社員証と連動したものにして欲しい。(たなやすさん)
- より正確で、勤怠状況が分かりやすく、不正のできないシステムを希望します。(あゆさん)
- 便宜性・正確性等に何ら不都合・問題が無いため。(ジャニーさん)
- システムにやっと慣れたので、変更してほしくない。(こっぷさん)
- webと紙と両方でしているので間違いがない。(ponjunchanさん)
今現在使用しているシステムに対して特に不満がなければ、慣れていることもあるしこのまま変更がないのが一番!しかし不正ができてしまうシステムであれば改善をしてほしいわね。
勤務実績を実態と異なる申請に調整したことがありますか?
勤務実績を付ける際に実態とは異なる申請に「調整したことがある」は19%でした。調整したことがある理由は、「上司から言われた」が27%で最多、次いで「自ら残業が多いと思った」が17%と続いています。
同僚が勤務時間の調整を行っているかどうかは「わからない」が約半数の47%で最多となりました。

- ■調整したことがある
- ■調節したことがない
- ■その他

- ■行っている
- ■行っていない
- ■同僚が調節しているかを知らない
- ■同僚が調節しているかを知らない
勤務時間の調整をせずに勤怠を提出できている方が多くて安心!中には自ら調整するという意見もあったけれど、虚偽の申請をしない方法も考えてみましょう。
労働基準法改正後、勤務先の労働時間に変化は起きると思いますか?
法が変わってもすぐに変わるとは思えないという意見が多数
労働基準法が改正されたら勤務先の労働時間に変化が起きるかどうか尋ねたところ、「変化は起きないと思う」が41%で最多意見となりました。法が変わってもすぐに変わることは難しいのでは、という意見が多く見られました。次点で「どちらともいえない」38%、「変化が起きると思う」は20%という結果になりました。

- ■変化が起きると思う
- ■変化は起きないと思う
- ■どちらともいえない
- ■その他
- 法が改正されたことで、残業時間の不正な改ざん等がなくなる可能性はあると考える。(ヒートさん)
- 労働時間の意識づけが行われ、徐々に変わっていくと思う。(せっちゃさん)
- 現状もかなり徹底されており、法改正で更に徹底されると思う。(Judyさん)
- 私自身が、法改正をまだ正しく理解していないので、なんとも言えない状況である。(にこりんさん)
- 法が改正されたことで労働時間の意識づけが行われ、徐々に変わっていくと思うが、法の改正内容がややこしく、認識のズレが生じやすいのではと思う。(いくらさん)
- 意識すれば変わると思うが勤務で忙しく残業も多く、手当て申請もしずらい状況にあるので結局何も変わらないと思う。なのでどちらとも言えない。(リラックマさん)
- 慣習はそう簡単に変更できない。特に中小企業の場合は残業代を発生させると経営直結するので、調整なども今まで通りあるのではないかと思います。(ハルくんパパさん)
- 法律が変わっても、職場全体の意識や上司の考えも変わらないと今までとは変わらないと思うから。(まぁさん)
- 意識は変わると思うが、法が変わったからといって仕事内容、量、やり方がそれに合わせてすぐに変わるとは考えにくいため。(にんにんさん)
法が改正されてもすぐに環境が変化する、というのは難しいのではという意見が多く見られました。徐々にでも勤務状況が皆さんにとってより良い方向になっていくといいですね。