
【2027年/令和9年】祝日・連休早見カレンダー!GWやお盆、年末年始は何連休?
時候の挨拶は、ビジネスやプライベートの手紙やメールに季節感を添える大切な要素です。特に4月は、新年度の始まりや春の訪れを感じさせる表現が多く使われます。
この記事では、4月の時候の挨拶について、書き方の構成やビジネス向け・カジュアル向けの時期別(上旬・中旬・下旬)表現に加え、結びの挨拶や季節感を伝える話題の例を紹介します。
時候の挨拶とは、季節感を伝えるための挨拶文のことで、メールや手紙などの書き出しに使われます。
4月の時候の挨拶では、桜、春風、新年度などの春らしいキーワードを取り入れると良いでしょう。
時候の挨拶を含む文章は、一般的に「前文」→「主文」→「末文」→「後付」の流れで構成します。
以下に、例文を紹介します。
【①前文】
拝啓
春風の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。←時候の挨拶
平素より格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。
【②主文】
さて、このたび弊社では、新商品の発表会を開催する運びとなりましたので、ご案内申し上げます。
つきましては、貴社の皆様にもぜひご参加賜りますよう、お願い申し上げます。
当日は新商品の展示に加え、特別講演や実演デモンストレーションも予定しております。
お差し支えなければ、ぜひご参加いただけますと幸甚に存じます。
【③末文】
新年度を迎え、貴社のさらなるご繁栄を心よりお祈り申し上げます。
何かとご多忙のことと存じますが、今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
【④後付】
2025年〇月〇日
株式会社〇〇〇〇
〇〇 〇〇
株式会社△△△△ 御中
それぞれの構成の役割は、以下の通りです。
時候の挨拶の書き方には、「漢語調」と「口語調」の2種類があります。
漢語調 は、「~の候」といった定型表現を使う格式のある書き方です。
ビジネス文書や目上の人への正式な手紙に適しています。
口語調 は、話し言葉に近く、親しみやすい印象を与えます。
親しい相手への手紙に向いており、ビジネスでも柔らかい雰囲気を出したいときに使われます。
漢語調の例文
陽春の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
口語調の例文
春の訪れを感じる今日この頃、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
ビジネス向けの文章の書き出しでは、季節を表す「〇〇の候」といった漢語調の表現を用い、相手の繁栄や健康を喜ぶ言葉につなげます。
「〇〇の候」は、同じ意味の表現「〇〇の折」や「〇〇のみぎり」に置き換えることも可能です。
4月を通して使える漢語調の時候の挨拶には、以下のものがあります。
■4月を通して使える時候の挨拶の語句
語句 | 意味 |
---|---|
春暖(しゅんだん) | 春の暖かさを感じる時期 |
陽春(ようしゅん) | 太陽が暖かく春らしい季節のこと |
春和(しゅんわ) | 春らしい穏やかな陽気の季節 |
麗春(れいしゅん) | 麗らかな春の日差しの季節 |
次に、4月上旬・中旬・下旬の時期に合わせた時候の挨拶の語句と例文を紹介しますので、参考にしてください。
■4月上旬の時候の挨拶に使える語句
語句 | 意味 |
---|---|
春光(しゅんこう) | 明るく暖かな春の日差し |
春風(しゅんぷう) | 穏やかに吹く春の風 |
桜花(おうか) | 美しく咲く桜の花 |
麗日(れいじつ) | 晴れて過ごしやすい日 |
例文
春風の折、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
■4月中旬の時候の挨拶に使える語句
語句 | 意味 |
---|---|
清明(せいめい) | 空気が澄み清らかな時期 |
春嵐(はるあらし) | 春に吹く強い風や嵐 |
桜端(さくらばた) | 桜の咲く頃や散る頃 |
春風駘蕩(しゅんぷうたいとう) | 穏やかに吹く春の風 |
例文
清明の候、貴社におかれましてはご隆盛のことと存じます。
■4月下旬の時候の挨拶に使える語句
語句 | 意味 |
---|---|
穀雨(こくう) | 4月20日頃の二十四節気、穀物を潤す雨の時期 |
若葉(わかくさ) | 新しく芽生えた若い葉 |
惜春(せきしゅん) | 過ぎゆく春を惜しむ心 |
例文
穀雨のみぎり、貴社におかれましては、一層のご繁栄のこととお慶び申し上げます。
ビジネス向けの結びの挨拶には、フォーマルで相手への気遣いが伝わる表現を使います。
必ずしも季節感を入れる必要はありませんが、4月らしい表現を加えるとより風情のある印象になります。
4月のビジネスシーンで使いやすい結びの挨拶をカテゴリ別に紹介します。
会社の発展を願う表現
今後の関係を大切にする表現
相手の健康を気遣う表現
親しい友人・知人への手紙やメールでは、口語調でビジネス向けのような「〜の候」という表現は使わず、会話に近い言葉づかいで季節感を伝えます。
カジュアルな場面で使える4月の時候の挨拶の例を時期別に紹介します。
上旬
中旬
下旬
カジュアルな文面では、結びの挨拶も改まった表現より親しみやすい言葉でまとめます。
ビジネス向けほどかしこまらず、相手の体調や今後のことを気遣う温かな言葉で締めくくるとよいでしょう。
カジュアルな場面で使える結びの挨拶の例を紹介します。
相手の健康を気遣う表現
新生活を応援する表現
季節の話題を添える表現
4月の時候の挨拶や会話に織り交ぜると季節感が高まるキーワードをいくつか紹介します。
季節の話題を一言添えるだけでも文章の印象が豊かになりますので、時候の挨拶を書く際はぜひ活用してみましょう。
挨拶文にこれらを盛り込むと、より情景が浮かびやすくなり、文章に彩りが生まれます。
行事・イベント
入学、入社式、エイプリルフール、花祭り、十三詣り
天候・気候
春一番、寒の戻り、花冷え、花曇り
風物詩・自然
菜の花、山吹、卯の花、ひなげし、金鳳花(きんぽうげ)、こぶし、躑躅(つつじ)、桜、八重桜、葉桜、桜吹雪、花いかだ、つくし、蝶
4月の時候の挨拶は、ビジネスやカジュアルな場面に応じて適切な表現を選ぶことが大切です。ビジネス向けでは格式のある漢語調、カジュアルな手紙では親しみやすい口語調を使うと良いでしょう。
時期に応じた適切な語句を用いることで、より季節感のある文章が作れます。本記事の例文を参考に、シーンに合った時候の挨拶を活用してください。