私もいつか はたらこねっとを使う1人に|磯村美嘉さん|はたらこpeople
はたらこpeopleは、「自分らしくはたらき、充実した生活を営む人々」を取り上げてご紹介します。
今回は第一弾として、新卒でdipに入社以来ずっと はたらこねっと に関わり続け、現在はメディア運営の責任者を務める、磯村美嘉さんにお話を伺いました。
磯村さんの はたらこねっと を通じてユーザーに届けたい想いについて、ご紹介いたします。
interviewee:磯村美嘉
ディップ株式会社
商品開発本部/メディアプロデュース統括部/はたらこねっと部
入社1年目から、はたらこねっと に携わってきた
ーー自己紹介をお願いします
磯村美嘉です。2006年にdipに入社し、6年間営業を経験したあと、自分で希望を出して企画部門に異動しました。
最初に小さな企画を担当した後、はたらこねっと全体の大きなリニューアルに携わりました。
現在は はたらこねっとのメディア全体を運営する組織の部長を務めさせていただいています。
ーー入社されたときから はたらこねっとに関わられていたのですか
そうですね。入社1年目から はたらこねっとに携わってきました。
営業時代は派遣会社の事業所数が増えている時期で、いかに沢山の求職者の方を集めてお客様の会社を大きくするか、という観点で仕事をしていました。
しかしそんな中でリーマンショックが起こり、多くの派遣企業様が合併されていくなかで、お客様の要望も変化していきました。
例えば、こんなスキルでこのくらいの年齢のこういう人たちを集めて欲しいと、要望が具体的なものに変化していったのですが、それに対して自分は営業と言う立場ではお客様の課題を根本的に解決することは難しいと思うようになったんです。
そこで当時の営業部門の責任者に「はたらこねっと」をこう直した方が良いという20個ぐらいの提案をおこなったり、こんなサービスがあったら良いと企画書を作って企画部門への異動希望をだしたところ、ついに願いが叶って異動になりました。
実際にユーザーさんの声をお聞きして、1人1人の差し迫った課題を実感
ーー熱意が認められて、企画部門への異動が叶ったのですね。それによってご自身の視点に変化はありましたか
最初は営業の目線で、お客様の売り上げをいかに上げるか、お客様の企業規模をいかに大きくするかを考えていたのですけれど、メディアをいかにして成長させるか、という観点になったのがすごく大きな変化でした。
ーーそこからさらに、ユーザーである求職者のほうを向いていかれた経緯を教えてください
私が配属される前から企画部門では、どんなユーザーにどんなサービスを提供するのかという事は、既に考えられていました。
そして私が異動になった頃、「はたらこねっと」の大きなリニューアルがあり、そのタイミングでそれまでよりもさらに踏み込んで、ユーザー像を明確にしようという動きになったんです。
ユーザーのイメージを具体的に固めて企画部門全員で共有し、そのかたがどういう気持ち、シチュエーションでサイトを見ているのかというストーリーを考え、それならばこの画面の機能や見た目はこうあるべきで、こんな体験をして頂こう、ということが検討されて私自身もそれに参加しました。
仕事探しの機能だけでなく、例えばどんな読み物があればユーザーさんは参考にしたり納得して頂けるのか、メルマガもどんなタイミングで何を伝えれば興味を持ってもらえるのかなどを、ひとつひとつ想定しながら作っていきました。
またこの頃、ユーザーさんに対するインタビューも沢山させて頂いています。
1度のインタビューで20人ぐらいの方々に対して、皆で分担しながら「この画面に対してどう思いますか」、「どういうきっかけでお仕事探しをしてみようと思いますか」、「どういう条件で探そうと思いますか」と質問してお話しを色々と聞かせて頂き、それを実際の画面や機能に反映していくことをしました。
ーーインタビューで何人ものユーザーの方に実際にお会いしてみて、気づきはありましたか
10年ぐらい前は、正社員の仕事も探しているけど今は派遣の仕事で就業しています、という方が多くいらっしゃったと思います。
他にも例えば、事務のお仕事がなかなか見つからない、年齢を重ねるほど就業に結びつきにくくなるという話は、データでもわかっているつもりではありましたけれども、実際にユーザーさんの声をお聞きしてみると、1人1人の差し迫った課題が実感できました。
やっぱりデータだけを見てしまうと、事務で就業できないんだったら他の仕事を見てみればいいんじゃないというふうに思いがちなんですが、やっぱりそこにはユーザーさん1人1人の背景があって、これでしか働けないんだっていう強いお気持ちがあり、そこを大きく覆そうというのは、メディア側のエゴだなというふうに改めて感じました。
選択肢が複数ある中であえて派遣を選んでいる方もいらっしゃる
ーー当時はリーマン・ショックを経て、派遣の方々にとって逆風の時期でしたね
本意ではないけれど今の雇用形態に甘んじていますという方々がやっぱりいらっしゃったように思いますし、現在も就職氷河期世代の方々の中には、引き続き厳しいっていう方もいらっしゃいます。
一方でいま派遣という働き方を選んでいる、ある意味新しいユーザーの中には、時短や週4での勤務を希望されていたりとか、あるいは長期的な就業は煩わしさを感じるので短期的な就業を好むというように、選択肢が複数ある中であえて派遣を選んでいる方もいらっしゃる。そんな方々の割合が少しずつ増えてきているというふうに感じます。
派遣会社の年齢制限みたいなものも、どんどん緩和されてきています。
例えば私が営業をしていた頃は、39歳よりも若くないと稼働ができないなんて言われたりもしていました。それが今は49歳までは若年層といわれたり、地方に行くと派遣のかたの平均年齢が55歳で定年が60代なので、あと5年働いてくれるかたであれば全然大丈夫ですよ、という派遣会社さんもすごく増えてきているんです。
ここからさらに労働人口が減っていくと、おそらく年齢の引き上げは更に行われていくんじゃないかと思います。
そしてそのときに重視されるのは、今まで何をやられてきたかの職歴や、お仕事に対してそのかたが経験者としてスキルを発揮できるのかどうかという、すごくシンプルなことになってきていて、スキルを発揮できるのであればどうぞというような形に、ちょっとずつ良いように変わってきてるのではないかと、期待も含めて感じています。
特に女性は、ライフステージで色々な働き方の選択を常に迫られている
ーーこれまで10年以上 はたらこねっと事業に関わり、社会情勢が変化してきた最新の状況を踏まえて、どのように求職者さんに価値を届けようと思われていますか
はたらこねっと はずっと派遣のメディアとして成長していますけれども、やっぱり求職者の皆さんにとっては派遣は選択肢のひとつであるだけで、他の働き方、例えばパートだったり正社員・契約社員で働けないわけではないと思います。
そうなったときに はたらこねっと はどうしても派遣に特化していて、ユーザーさんが他の雇用形態で働きたい、幅広い中から選択したいと思った時に、ちょっと物足りなさを感じていらっしゃったのではないかと思うんです。
そういった方々が例えば正社員、ときにはパートで働きたいと思ったときにも、その選択肢を提供できるように、「はたらこねっと」の中で雇用形態としての選択肢を充実させていくことが、私達の今後のチャレンジかなと思っています。
ーー派遣以外の選択肢もあることが、「自分らしく働く」というところに繋がっていると思えばよろしいでしょうか
そうですね。例えば子育てをしている期間や、あるいは子育ては終わったけれども家庭を守ることを優先的に考えている期間ですとか、特に女性は、ライフステージでいろんな働き方の選択を常に迫られていると思います。そしてそれが男性よりも比較的変わりやすい、そんなふうに私は捉えているんですね。
例えば結婚するタイミングで、今までみたいに残業がすごくできるわけではなく、やっぱり家のことも多少は気にかけないといけない。
それは別に男女で変わらないんですけれども、それが比較的女性に求められたりする。
子育てはわかりやすいところかも知れません。保育園も基本20時までには絶対に迎えに行かなくちゃいけない。だから今の働き方よりももう少し違う働き方をしてみようというふうに、考え方を変えるタイミングが多いのではないかと思っています。
そういうときに、このタイミングではパートで、別のタイミングでは派遣で働く。派遣の中でも、もう少し短い時間で働けるものを選択する。そして子育ても一段落したら正社員になれるような、例えば紹介予定派遣の仕事、あるいは直接正社員で働こうという、そういったタイミングが人生の中では何回かあるかと思います。
その都度、その方々に合ったお仕事を提供できるようなメディアでありたいと思っています。
年齢におけるハードルはどんどん下がってきている
ーー仕事を探す人に、はたらこねっとを「こういう風に活用してもらいたい」という想いはありますか
はたらこねっとを「派遣のメディア」とラベルを貼ってしまうのではなく、正社員・契約社員・パートのお仕事を探したいと思ったときにも、ぜひ活用していただけると、掘り出し物のお仕事があると思います。
あと、仕事を探して頂いている時に、サイトの側から「他にこんなお仕事はいかがですか?」と提案する機能があります。
例えば「あなたが見ているよりも高時給のこんなお仕事があります」という提案があったり、「あなたにおすすめのお仕事はこういったものがあります」というメッセージが、お仕事の情報の下のほうに出てきます。
そういった提案内容も検討に入れて頂ければ、おそらく今まで見つけられなかったお仕事に出会える偶然の機会を、ご提供できるんじゃないかと思っています。
ーーそういったものを幅広く見ながら、今の自分の状態に合った働き方を探して欲しい、という事でしょうか
そうですね。あとはもし、年齢をネックにお仕事を断られたりしている方であれば、レジュメ・職務経歴書の情報を充実させてからまたご応募いただくと、別の派遣会社だったり、直接雇用の企業との出会いの機会があると思っています。
先ほどもお伝えした通り派遣会社、あるいは直接雇用の企業も、年齢におけるハードルはどんどん下がってきている状態です。
年齢が高くても稼働されてるかたは沢山いらっしゃいますが、そういった方々の特徴を派遣会社に聞くと、やっぱりスキルがあるとか、スキルがお仕事にフィットしている事、ということを言われます。
プロフィール情報にしっかりと最新のスキル情報を書いていただくと、お仕事の就業の機会が出てくる可能性がありますので、ぜひご入力いただきたいなと思っております。
私もいつか、はたらこねっとを使う1人に
ーー最後に、はたらこねっとユーザーに向けたメッセージをお願いいたします
本当にいつも はたらこねっと を使っていただいてありがとうございます。
これまでずっと運営できているのは、皆様一人ひとりにご利用いただけているからです。
私もいつか、はたらこねっと を使う1人になるかもしれない。
私自身の人生のためにも、今、はたらこねっと を作っているんです。
なので、皆さんのハッピーは私のハッピーでもあります。
はたらこねっとで派遣という働き方を選らんで、不幸になる方が生まれてはいけないと思っています。
派遣で働いたその後のキャリアもしっかりとフォローさせて頂くのが、はたらこねっとの使命・責任だと思います。
その責任を全うするために、しっかりとメディアを作っていきますので、これからも はたらこねっと をよろしくお願いいたします。
interviewee:磯村美嘉
ディップ株式会社
商品開発本部/メディアプロデュース統括部/はたらこねっと部
author:大橋聡
ディップ株式会社
マーケティング統括部/コンテンツ企画部/クリエイティブ課