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中卒の人におすすめな職業10選!中卒就活のリアルから役立つ資格、就活の基本を紹介

中卒の人におすすめな職業10選!中卒就活のリアルから役立つ資格、就活の基本を紹介

最終学歴が中学の人の中には、「中卒だと、仕事が見つけにくいのでは?」という心配を抱えている方もいるのではないでしょうか?

確かに、中卒者は高卒や大卒と比べて選べる仕事が少なかったり、収入が低い傾向があるのは事実です。
でも、だからといって諦める必要はありません。学歴に関わらず挑戦できる仕事はたくさんあります!

この記事では、中卒者の就活のリアルを紹介し、中卒から挑戦できる資格や職業、就職活動の基本を徹底解説します。

中卒でも就職できる?

最終学歴が中学校の人や中学卒業後に就職を考えている人の中には、「中卒での就職は難しいのでは?」と不安に感じる人も多いかもしれません。

たしかに、高校や大学を卒業した人と比べると、就職の選択肢が少なくなる傾向があります。しかし中卒の方でも就職することは十分に可能です。

実際に、2024年3月に中学校を卒業した人たちのうち、学校やハローワークからの職業紹介を希望した生徒の就職内定率は79.5%です。

中卒だからといって、就職・転職に対してネガティブになりすぎる必要はありません。
自分の得意なことや興味のあることを見つめ直し、しっかり準備をして前向きに仕事探しをすることが大切です。

参考:厚生労働省「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)

中卒者の就職のリアル

「中卒でも就職できる」というのは事実ですが、実際のところの就職事情はどうなっているのか気になる人もいるでしょう。

ここでは、中卒者の就職状況についてデータを交えながら紹介します。

職種や就職先の選択肢が少ない

厚生労働省の資料によると、中卒者向けの求人は、高卒者向けの求人と比べると少ないのが現状です。

以下の表に、2024年7月末時点での高卒者と中卒者の、求人数と求職者数、求人倍率をまとめました。

求人数

求職者数

求人倍率

中学新卒者

618人

751人

0.82倍

高校新卒者

46万5,418人

12万5,889人

3.70倍

出典:厚生労働省「令和6年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在)」

この表からもわかるように、中卒者向けの求人は高卒者向けに比べてかなり少ないです。

また、求人倍率(=1人あたりの求人数)も1倍を下回っています
これは、求職者数よりも求人数が少なく、求職者同士の競争率が高くなることを意味します。

さらに、就職するのに必要な資格を取得するが中卒者では取れないケースもあります。
たとえば、栄養士や教員免許などの資格は、高卒以上または同じくらいの能力がないと資格試験を受けることができません。

どうしても取りたい資格がある場合は、高校卒業資格を得るための「高卒認定試験」に挑戦するのも一つの方法です。

正社員での採用率が低い

次に、最終学歴ごとの「正社員の割合」を見てみましょう。
以下の表は、在学中ではない15~34歳の若い世代を対象に、厚生労働省が行った調査結果です。

最終学歴

正社員の割合

中学校

34.0%

高等学校

55.0%

専門学校

60.0%

高等専門学校・短期大学

65.0%

大学

70.0%

出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況 1.現在の就業状況」

この表からわかるように、中卒者が正社員として働く割合は34.0%で、高卒や大卒と比べて低くなっています。

ただし、これは約3人に1人は正社員として働いているということになります。
学歴以外のスキルや実績、資格などを活かすことで、正社員になれる可能性を広げられるといえます。

基本給が低いことが多い

次に、最終学歴ごとの「基本給」について見てみましょう。

以下の表は、厚生労働省が行った調査をもとに、性別ごとの平均賃金を最終学歴別にまとめました。
ここでの賃金とは、手当を除いた6月分の平均給与額です。

最終学歴

男性

女性

中学校

280,200円※

174,400円※

高等学校

306,100円

230,500円

専門学校

325,600円

271,800円

高等専門学校・短期大学

354,900円

273,500円

大学

399,900円

299,200円

参考:厚生労働省「平成18年賃金構造基本統計調査(全国)結果の概況」「令和5年賃金構造基本統計調査(全国)結果の概況」

この表からもわかるように、中卒者の平均賃金は他の学歴と比べて約2~10万円ほど低くなっています

専門的な知識やスキルが必要な仕事は賃金が高い傾向がありますが、こうした仕事には、高い学歴を持っているほど、就きやすいというのが理由のひとつです。

中卒者が基本給を上げていくためには、専門的な技術・経験を身につけることや、資格取得を目指すことがポイントとなります。

※この表の中で「中学校」の年収データだけは、最新の物ではなく2006年(平成18年)時点のものを使っています。一方、それ以外の学歴については、最新の2023年(令和5年)の調査結果を用いています。

中卒から取得可能!就職に役立つ資格

学歴を問わず受験できる資格はたくさんあり、それぞれ就職活動やキャリアアップに大きく役立ちます。
資格を持っていると、自分のスキルや知識を証明できるため、採用されやすくなったり、給料が上がる可能性もあります。

ここでは、中卒の方でも挑戦しやすい代表的な資格を紹介します。

介護職員初任者研修

「介護職員初任者研修」は、学歴や介護経験に関係なく誰でも受講できる資格です。
この資格を持っていると、介護現場での基本的な知識と技術を身につけていることを証明できます。

この資格が役立つ理由

  • 即戦力になれる

    業務の幅が広がり、現場で即戦力として働けることをアピールできる

  • 資格手当がつく職場が多い

    基本給とは別で「資格手当」を支給する職場もある

  • 介護という需要が高い業界で活かせる

    日本は高齢化が進んでいるため、介護職の求人が安定して多い

取得するには、指定された講座を受講し、修了試験に合格する必要があります。
この資格は、働きながら取得を目指す人も多く、資格取得支援制度を利用できる職場もあります。

調理師免許

「調理師免許」は、飲食業界で働きたい人におすすめの国家資格です。
学歴に関係なく、飲食店などで2年以上働けば受験資格を得られます。

この資格が役立つ理由

  • 飲食業界でスキルを証明できる

    食材の取り扱いや調理技術などのスキルをアピールできる

  • 働ける職場の幅が広い

    飲食店はもちろん、病院や学校、介護施設の厨房でも働くことができる

  • 将来の独立も視野に入れられる

    調理師免許があれば、自分のお店を開くこともできる

取得するには、飲食店などでの実務経験を積むか、調理師学校で学ぶ必要があります。
調理師専門学校への入学は高卒資格が必要ですが、中卒者は「高等専修学校」へ入学できます。

日商簿記

「日商簿記」は、企業のお金の管理をするための知識やスキルを証明する資格です。
企業の経理部や会計事務所、税理士事務所などで活かすことができます。

受験資格に制限がなく、また3級~1級のように段階があり、初心者でも始めやすいのが特徴です。

この資格が役立つ理由

  • 経理や事務職で有利になる

    簿記の知識があると、企業の経理部や事務職で活躍できる

  • ビジネス全般に活かせる

    お金の流れを理解できるため、どの業界でも役立つスキル

  • 簿記2級以上が必須な求人もある

    経理の求人では簿記2級以上を条件としていることも多く、転職やキャリアアップに強い

取得するには、年に数回実施される試験を受けて合格する必要があります。3級から受けるのが一般的です。

行政書士

「行政書士」は、行政や官公署に提出する書類を作成・代理したり、相談に乗ったりする法律の専門家の資格です。
国家資格でありながら、学歴や年齢を問わず誰でも受験できます。

この資格が役立つ理由

  • 法律の知識が身につく

    憲法や民法、行政法などの知識を学ぶため、法律分野に強くなる

  • 独立・開業が目指せる

    資格取得後、行政書士事務所を開設して自営業として働くことも可能

  • 他の法律系の資格より難易度は低い

    試験の科目数もそれほど多くなく取り組みやすい

取得するには、毎年1回、11月に実施される行政書士試験に合格する必要があります。

試験の難易度は高め(合格率10%程度)ですが、しっかり勉強すれば合格を目指せます。
17歳や18歳の合格者も珍しくないようですが、資格を取得しても、行政書士として登録できるのは20歳以上となります。

インテリアコーディネーター

「インテリアコーディネーター」は、住宅やオフィスの内装デザインの提案や助言を行う業務で役立つ資格です。
学歴に関係なく受験でき、インテリアやデザインが好きな人におすすめです。

この資格が役立つ理由

  • インテリア業界でのスキルを証明できる

    内装に関する商品知識や建物に関する知識とスキルを証明することができる

  • 働ける場所が多い

    ハウスメーカー、家具メーカー、建設会社など、さまざまな職場で活躍できる

  • 独立も視野に入れられる

    経験を積んでフリーランスとして働くことも可能

取得するには、年に1回試験が行われるインテリアコーディネーター資格試験に合格する必要があります。

中卒の就職におすすめの職業・職種10選

ここでは、以下の中卒でもチャレンジしやすい職業・職種10個を紹介します。

  1. 飲食・調理
  2. 販売・接客職
  3. 介護
  4. 事務
  5. IT関連
  6. 営業
  7. オペレーター
  8. 工場作業員

1. 飲食・調理

飲食・調理の仕事は、学歴不問の求人が多く、中卒の方でも挑戦しやすい職種です。
たとえば、ホールスタッフとしてお客様への接客を担当したり、キッチンスタッフとして調理を行ったりすることができます。

特に飲食店では、経験を積むことで店長や料理長といった役職にステップアップできるチャンスがあります。
さらに、飲食店はたくさんあるので、働く場所が見つけやすい点もメリットといえます。

2. 販売・接客

販売や接客職は、学歴を問わず挑戦しやすく、仕事を通してコミュニケーション能力を身につけることができます。
また、スーパー、コンビニ、アパレルショップ、ホテルなど、多岐にわたる職場で働くことができるのが特徴です。

お客様から何を聞かれてもすぐに答えられるように、商品やサービスに関する知識を身に着けなければなりません。
また、お客様とのコミュニケーションを大切にし、お客様が何を望んでいるのかを把握する力が必要です。

コミュニケーション能力は、どんな仕事をするにも重宝されるスキルなので、キャリアの幅が広がります。

3. 介護

介護職は、人手不足なこともあり、学歴や経験を問わない求人も多く、中卒の方も入りやすい業界です。
日本の高齢化が進む中で、介護職の需要はますます高まっています。

介護の仕事は主に、高齢者施設やデイサービス、訪問介護などで、利用者の生活を支えることです。日常生活のサポートや健康状態のチェックや記録、時には話し相手になることも業務のひとつです。

資格取得支援にも取り組んでいる施設が多く、働きながら取得を目指せる環境が整っています。
資格を取得することで専門性の高い役職も目指すことができます。

4. 事務

事務職は、電話対応や書類作成、データ入力などのデスクワークが主な仕事で、パソコン操作ができれば挑戦しやすい職種です。

また、経理事務であれば帳簿の管理や経費精算、営業事務であれば営業部門のスケジュール管理や取引先対応など、担当する部門によって異なるスキルを身につけることができます。

専門スキルが求められる場合をのぞいて、未経験可の求人が出される場合が多いため、中卒の方でも始めやすいでしょう。

5. IT関連

IT業界は学歴よりもスキルが重視されるため、中卒の方でも努力次第でチャンスが広がる分野です。
プログラミングやデザインといった専門スキルを学べば、Webライターやエンジニア、Webデザイナーとして活躍することができます。

人手不足な業界のため、未経験者向けの研修を用意している企業もあります。また、独学で学べるプログラミング学習ツールやスクールもあるため、スキルを磨きやすい環境も整っています。

就職活動のときは、ポートフォリオを制作して、実績をわかりやすくアピールできるとよいでしょう。
また、基本情報技術者試験やウェブデザイン技能検定などの資格を取得することでキャリアアップしやすくなります。

6. 営業

営業職は、学歴よりもコミュニケーション能力や提案力が重視されるため、中卒の方も挑戦しやすい職種です。

営業は、企業の商品やサービスをお客様に提案・販売する仕事です。
具体的には、新規顧客の開拓や既存顧客との関係構築、商談・契約交渉などが中心です。

成果に応じて報酬が増える「インセンティブ制度」を採用している企業も多いため、頑張った分だけ収入が上がるのが魅力です。

また、営業経験を積むことで、交渉力や社会人としてのマナーを自然と身につけられるのもメリットです。

7. オペレーター

オペレーターの仕事は、資格や経歴を問われることが少なく、中卒の方にも挑戦しやすい職種です。

コールセンターなどで電話応対をするのが主な業務で、お客様からの商品やサービスに関する質問に答えたり、クレーム対応を行ったりします。
パソコンを使ってデータ入力や履歴の記録を行うことも多いです。

マニュアルや研修が充実されており、未経験でも安心して始めやすい職場が多いのも特徴です。

言葉遣いやお客様対応のスキルが磨かれるため、接客業や事務職へのキャリアチェンジにも役立つ経験が積めます。

8. 工場作業員

工場作業員は、基本的に作業内容はマニュアル化されているため、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。

自動車部品や食品、精密機器など、さまざまな製品を製造する工場で働くことができます。仕事内容は、製品の組み立てや検査、製造ラインの保守管理などが中心です。

フォークリフト免許や溶接資格を取得すれば、専門技術を活かした仕事にステップアップすることも可能です。

また、製造技術や機械操作の知識を学び技術職を目指すこともできます。

9. 工事・建設現場作業員

工事・建設現場は、やる気や体力が重視されるため、学歴や経験を問わない求人が多いのが特徴です。

大工、とび職、配管工、土木作業員などさまざまな職種があります。
仕事内容は、建物の骨組みを作ったり、設備を取り付けたり、資材を運んだりすることです。

建設の需要は安定しており、資格や経験を積めば、現場監督や施工管理技士といった職種へのキャリアアップも目指せます。

手に職をつけたい人や、現場で体を動かして働きたい人に向いている仕事です。

10. ドライバー

ドライバーには、荷物を運ぶトラックドライバーや、人を運ぶタクシー・バスドライバーなどがあります。
特に、物流業界では人手不足が深刻で、トラックドライバーの需要が高く、中卒でも普通自動車免許を取得できる17歳以上であれば挑戦可能です。

ドライバーも学歴不問の求人が多く、接客好きな人や安全運転に自信がある人に向いています。

大型免許や二種免許を取得すれば、収入アップや長距離輸送といった選択肢が広がります。企業によっては、未経験で入社してから、二種免許や大型免許を取得することを支援してくれる場合もあります。

就職活動のための基本知識!履歴書と面接

就職活動では、応募から内定までの流れを理解し、一つひとつを丁寧に進めることが大切です。
応募から内定までは、一般的に以下のようなステップがあります。

就職活動の大まかな流れ

  1. 求人情報を確認して自分にあった仕事を見つける
  2. 履歴書と職務経歴書を作成する
  3. 書類選考を受ける
  4. 面接を受ける
  5. 内定
  6. 入社

中でも重要なのが、履歴書と面接です。
履歴書はあなたの第一印象を伝える大切な書類であり、面接では直接採用担当者に自分をアピールする場です。

このセクションでは、履歴書と面接のポイントをわかりやすく解説します。

間違いのない履歴書を用意しよう

履歴書は、あなたの人柄やスキルを採用担当者に伝える大事な書類です。
そのため、正確で丁寧に書かれていることが大切です。

もし不備や間違いがあると、「仕事でもミスをするのでは?」と心配されてしまう可能性があります。
履歴書はあなたをアピールするための最初のステップなので、慎重に作成しましょう。

履歴書の書き方にはルールとマナーがあります。
たとえば、履歴書の学歴欄は「中学卒業」から書くのが一般的です。

たとえ自信がないと感じても、学歴や経歴をごまかすことは絶対に避けましょう。
嘘を書いてしまうと、採用担当者の信頼を失うだけでなく、後々トラブルにつながることがあります。

もし高校を中退した場合、その理由は履歴書に書く必要はありません。どうしても聞かれる場合に備えて、面接で簡潔に説明できるよう準備しておくと安心です。
また、必要があれば、履歴書とは別の書類に理由を記載する方法もあります。

履歴書の見本や書き方については、下記の記事でくわしく紹介しています。

面接対策をしておこう

面接は、採用担当者にあなた自身を直接アピールできる大切な場です。
本番で焦らないように、事前の準備をしっかり行うことが成功のカギになります。

面接を受けるときは、事前に質問を想定して回答を考えておきましょう。

特に中卒の方の面接では、「なぜ中卒なのか」という質問がよく聞かれます。この場合、事情を素直に、かつ簡潔に伝えるのがポイントです。
そして、その後に「これからどうしたいのか」という前向きな気持ちをしっかりアピールしましょう。

さらに、家族や友人に協力してもらい、模擬面接をして練習すると良いでしょう。
繰り返し練習することで、自信を持って話せるようになります。特に、自分の強みや魅力をしっかり伝えられるよう準備することが必要です。

面接の具体的な流れや質問対策については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

この記事では、「中卒の場合の就職」について詳しく解説しました。

中卒の就職は、選択肢が限られたり、収入面でハンデがあることも事実です。
しかし前向きに努力することで、自分に合った仕事を見つけ、正社員などの安定した就職も十分に可能です。

中卒の方が就職をする上で役立つ資格や職業は数多くあり、それぞれがスキルアップやキャリアアップへの道を広げてくれます。
さらに就職活動では、履歴書の書き方や面接対策をしっかり行うことで、自分の強みや意欲を採用担当者にアピールできます。

「学歴がないから無理」と諦めるのではなく、「どうすれば自分の目標に近づけるか」を考えることが大切です。
自分を信じて前向きに、自分にぴったりの仕事へ挑戦してみてください。

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