
「人手不足の実態」について
2018年12月、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて出入国管理法(入管法)改正案が可決となりました。
この事実に伴い、企業では実際どのくらい人手不足で困っているのか、どんな対策をしているのか、外国人労働者を受け入れることをどのように感じているのか調査してみました。
参照:入国管理局ホームページ「入管法および法務省措置法改正について」
http://www.immi-moj.go.jp/hourei/image/flow_h30.pdf
(有効回答数:1596)
勤務先は人手不足と感じますか?
勤務先は「やや人手不足」「人手不足」合わせて64%と半数を上回る方が人手不足を感じているという結果になりました。
更にどんな時に人手不足を感じるかでは、「業務が回っていない」19%が最多、次いで「仕事量が増えた」17%、「疲れやストレスを感じる」が16%、「離職者が増えた」15%という結果となっています。

- ■人手不足
- ■やや人手不足
- ■わからない
- ■やや充実
- ■充実

人手不足の要因は何だと思いますか?
人手不足の要因は「採用したものの定着しない」21%が最多となりました。「退職や異動による欠員」19%、「求人募集をしても応募がない」13%、「勤務先に人手不足への問題意識がない」12%と続いています。
反対に、前問で「充足している」と回答した方に人手が充足している要因を尋ねたところ、「職場の雰囲気が良いから」23%が最多、次いで「人気の職種・業種だから」15%となりました。


「採用したものの定着しない」のは、企業側にとってはかなりのダメージね。
職場の雰囲気が良いと、仕事も捗るし、何と言っても離職者が減りそう!
人手不足解消のため、勤務先はどのような対策をしていますか?
人手不足を解消するには「待遇面の見直し・環境整備」と「雇用年齢層の拡大」が必要。
人手不足を解消するために勤務先が行った対策は、「求人募集を積極的に出している」25%が最多、次点では「とくに対策はしていない」17%となりました。対策に効果があったかどうかでは、「わからない」35%が最多、「少し効果はあった」23%、「あまり効果はなかった」21%と続いています。
ユーザーに聞いた解消法は、「待遇面の見直し・環境整備」「雇用年齢層の拡大」という意見が多く出ました。


- ■効果があった
- ■少し効果があった
- ■わからない
- ■あまり効果がなかった
- ■まったく効果がなかった
- 給料を上げ、処遇・労働条件を改善していく事が大事だと思います。(コジュンさん)
- 業務や給料、勤務時間や休みの日などの見直しをする。(よっしーさん)
- 給料を上げるのが一番早いと思います。あとは離職者を増やさないように、教育をしっかりやれる時間と環境を整えるようにすることだと思います。(むぐさん)
- 待遇面の改善(給与アップ、退職金や住宅手当などの手当て支給)、従業員とのコミュニケーション・小まめなフォローの実施、課題のヒアリングを行い、対策の考案並びに実施する。(ゆりぽんさん)
- とにかく時給をあげるべきだと思う。あとは、働きやすい環境を整え、上に立つ人間が信頼出来る人物であるよう教育して欲しい。(みゆみゆさん)
- 社員の満足度を上げるために、福利厚生を充実させたり、教育を手厚くさせたり、社員と定期的に面談を設けるなどしたらよいと思う。(おかぴさん)
- 勤務時間のある程度の短縮を認め、シニア世代をもっと受け入れるようにしたら良いと考える。(さとさん)
- 年齢制限を廃止するべきだと思います。(にゃーこさん)
- 主婦やシルバーでの雇用を増やしてみる。(蜜柑さん)
勤務先が「とくに対策はしていない」という回答が2番目に多かったのが意外だったわ。でも、対策をしても効果があるかどうか「わからない」という回答が多かったのもびっくり。シニア世代が元気な昨今は、雇用年齢層の拡大もできそうね。
外国人労働者受け入れ拡大に賛成ですか、反対ですか?
「賛成」41%、「反対」43%で大差はなかったものの、「反対」が2%多くなっています。反対の理由では、「受け入れを拡大する前に国内でできることがあると思うから」26%が最多、次点で「日本人の雇用が脅かされると思うから」18%という結果になりました。
対して賛成の理由は、「人手不足の職種や業界では貴重な働き手となるから」41%、次いで「労働意欲のある働き手が確保できそうだから」26%となっています。

- ■賛成
- ■どちらかといえば賛成
- ■わからない
- ■どちらかといえば反対
- ■反対


- 習慣の理解、日本人従業員と平等にすること。昇進も日本人の条件と同じであること。(まりこさん)
- 受け入れ側の理解。限りなく平等に評価する事。能力がある者は登用するべき。(ひろちゃんさん)
- 国際感覚を持った同僚や上司を配置し、人種で給与に差をつけず、能力給を採用する。外国人が永住権を取得し、高齢になった時の社会制度の確立。(トムさん)
- 日本企業の文化や風習などのレクチャー、日本人との待遇格差をなくす。(ちぇぶさん)
- 能力のある人にはそれなりの給与を渡すようにして、優秀な外国人が来日するといいと思いました。国が違う事を理解し、日本のルールを重んじつつ残業や休暇など配慮してあげることも必要だと思います。(アリーさん)
- 日本的な仕事のやりかたへの理解を丁寧に教えて差し上げることが大切だと思います。それぞれの国での文化の違いや価値観の違いがありますので異文化をまず理解し受け入れることが一番大変なことだと考えます。(ふくたろうさん)
- 住居の確保や医療等日常に必要なことのサポート。言語をはじめ、出身国と日本の制度や暮らしのギャップを埋められるような教育・研修の機会を作る。(みどりさん)
- 住居の確保。生活しやすいように何が必要なのか等、困っていることを親身に聞く。(かぼちゃんさん)
- まず日本人の労働環境を守る必要がある。そのうえで、外国人労働者を受け入れてほしい。雇用条件を低く設定できるから外国人を取り込むというのではなく、身元の確かな人間をまともな待遇で雇う必要がある。(ミナオさん)
- 日本人の雇用を最優先に考えたうえで、外国人労働者を雇用を受け入れるにあたっては、コミュニケーションを密に計り、研修をきちんとすることが必要だと思います。(junneさん)
国が違えば考え方が異なります。お互いが受け入れて、お互いが気持ちよく仕事できると良いですね。また、国内でもお仕事探しをしている方は多いので、日本人の雇用をおざなりにしないようにしなくちゃね。